2015年02月22日

新国立劇場バレエ団「バヤデール」2015/2/17(火)夜

新国バヤデール見てきました。ドラマチックで見応えあってよかったです。

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▼新国立劇場バレエ団 「バヤデール」
2015/2/17(火)19:00開演 オペラパレス
【音楽】レオン・ミンクス
【編曲】ジョン・ランチベリー
【振付】マリウス・プティパ
【演出・改訂振付】牧 阿佐美
【指揮】アレクセイ・バクラン
【管弦楽】東京交響楽団
【出演】
 ニキヤ:小野絢子
 ソロル:ワディム・ムンタギロフ
 ガムザッティ:米沢唯
 ハイ・ブラーミン(大僧正):マイレン・トレウバエフ
 ラジャー(王侯):貝川鐵夫
 マグダヴェヤ:福田圭吾
 アイヤ:今村美由起
 黄金の神像:八幡顕光
 つぼの踊り:寺田亜沙子
[影の王国]
 第1ヴァリエーション:寺田亜沙子
 第2ヴァリエーション:堀口純
 第3ヴァリエーション:細田千晶
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1幕のニキヤとガムザッティの対決が迫力と説得力があってすごくよかった。

ガムザッティがニキヤのことを呼びつけて、ニキヤに「あなたなんてただの舞姫でしょ、彼は私と結婚するのよ」ってな感じで話すわけです。

最初はちょっと余裕な感じで、上から目線で話しをして、ニキヤの方がショックを受けるんだけど、今度はニキヤが、「私たちは聖なる火の前で愛を誓ったのです。彼の心は私にある。」のようなことを言うと、今度はガムザッティが、自分は愛されているわけではないことに女としてショックを受けて、一瞬ひるむわけです。

しかし、今後は自分のプライドにかけて、「この国もなにもかも私のもの、私はすべてを持っているわ!」「彼は私のもの」と、自分の首飾りを手にしながら、今度はマジでニキヤに迫るわけです。この迫り方が怖いのですわ〜

この二人の、ショックを受けたり強気に出たりのやりとりが説得力もあって面白かったです。そして、追い詰められたニキヤが、思いつめて、最後についナイフをとってしまったのがあまり不自然な感じがしませんでした。

直近でみたのがボリジョイのバヤだったので、つい比較してしまうのだけど、ボリジョイはこのあたりのやりとりがなんか形式的な演技になってて、話がつながらない感じで物足りなかった。今日はとっても満足です。

2幕のニキヤが登場してから死ぬまでの演技も、もう目が足りない!って思うくらいニキヤにソロルにガムザッティの様子が面白かったです。

まず、小野さんのニキヤが、踊りながらソロルへの思いがそのまま向かってくるような踊りがすごくよかった。そして、確か、ガムザッティはそんなニキヤを見ながら、ソロルに手にキスをさせるわけで、もう超勝ちほこった余裕をみせちゃうわけです。そして、ソロルは顔を上げられなくなるんですね〜

毒蛇にかまれたニキヤがガムザッティに向かって、あなたねって感じで向かっても、ガムザッティは超涼しい顔、あら何言ってるの、知らないわって感じ。舞姫一人の命なんて、まるで気にしない。もう、ほんとに高慢なお嬢様って感じ。

大僧正から解毒薬をうけとったニキヤは、ふらふらとソロルに向かいます。ソロルも一歩前にでるのだけど、ガムザッティをみて下を向いてしまうのですわ。その瞬間ニキヤは絶望して、薬をすてて自ら死を選択してしまいます。

この間のそれぞれの表情、やりとりがすごく面白くて、よかったですわ〜。

あと、演技ではなく小野さんの花籠の踊りも印象に残りました。片足でたって足を上げるのを繰り返すところとか、まったくぐらつかずにすごくゆっくりと足をあげて、さらにその動作に気持ちが伝わるような感じがしました。

米沢さんのガムザッティのバリエーションも素晴らしかった。あと、情けないのはそういう役なのでしかたないけど、やや存在感のない感じもしたムンタギロフのソロルですが、バリエーションになると一気に目を引く素晴らしさでした。

回転もジャンプも正確、着地もぴたっと決まるし、ジャンプしても、着地してもとにかく足さばきが美しい。さらにすごく柔軟性もあって、ちょっとやり過ぎなくらい背中をそらせてポーズを決めてました。

3幕の影の王国ですが、あれ、、、前見たときのほうがきれいだった気がする。セットは変わってないと思うのだけど、なんでかしらん、照明のせいかな。

山間から3段のスロープがあるんだけど、そのスロープの板がやけにはっきりと「板」って感じで見えてしまい、山間から精霊が降りてくるって感じが薄れて、庭の渡し板な感じにみえた。

うーーん、前はもっと幻想的できれいだったと思うのだけどなー。

この前みたボリジョイが神がかり的に美しすぎて、そのせいでそう見えちゃったのかしらん。

32人の精霊たちですが、ちょっとばっかりぐらぐらしている人も見かけました。あと、頭から袖につながるレースもなんかやや布量少な目で、レース感よりもひもっぽく見えてしまったのだが、衣装も変わってないよね、、、、なんだろ、やっぱりちょっと明るくなって見えすぎたのかしらん。

3幕のニキヤの踊りですが、小野さんの踊り、すごく情念みたいなものを感じました。最初のアダージョ?ちょっとしっとりした音楽で二人で踊るところは、ちょっとジゼルみたいな慈愛も感じさせたけど、その後、もっと情念のようなややどろどろした雰囲気があって、ちょっとあれ?って思った。

しかし、今回のバージョンは影の王国のあとに、ちょっとだけ寺院崩壊のシーンがあって、結婚式の場にニキヤが現れて、ガムザッテイ、ソロルの3人で踊るシーンがあるので、それで、なるほど!って納得してしまった。

影の王国で終わると、浄化された幻想っぽい美しいイメージになるんだけど、このラストシーンがあるので、影の王国でのニキヤもそこにつながるような情念もった演技でよかったのかもと。

結婚式のシーンでは、ニキヤとガムザッティの対決シーンみたいなのがリプレイされたり、ニキヤ、ガムザッティ、ソロルが絡んで踊るので、超どろどろな感じです。

そして、最後、神の怒りにふれて、寺院が崩壊し、みんな死んでしまう。ソロルはニキヤの幻影をおいつつ、スロープを上っていくのだけど、途中でニキヤのスカーフを手に取りつつ息絶える。

天に向かっていくニキヤと、ニキヤがもつスカーフを手にしながら、倒れるソロル。絵になるうえに、なんか納得のラストです。

演出の牧阿佐美さんの「ソロルは許されるべきではない」という解釈によるラストですが、やけに納得できちゃうのだわ〜。

見終わったあと、まわりの女性客から聞こえる感想に、このラストに賛同する声が多いのがなんかちょっと笑えます。
posted by とらのお at 00:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 2015年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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